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「どまだんの家」って何? 暖かさを体感しました。
設計/インタラクティブコンセプトInc.
施工/(株)加賀妻工務店

理想的な温熱環境をつくる「どまだんの家」で、寒い冬でも気持ちよく暮らしていらっしゃるN様のお宅を訪問しました。夜でも軽い布団で眠ることができるそうです。

長谷川順持さん設計のN様宅をお訪ねしてきました。
家が建つ場所は、逗子市の中でもヨットハーバーのあるエリア。2階テラスからは、ヨットが係留された川も目の前に見えます。
長谷川さんは「どまだんシステム」といって独自の温熱環境をつくるシステムを開発されている建築家。この日の訪問は、その「どまだん」を体感するのも目的の一つだったのです。「この冬は寒い日が続きますが、『どまだん』の効果はいかがですか?」という私の質問に、「こちらでもすごい雪が降った日がありましたが、あの日、補助的にエアコンを使っただけで、それ以外はすべて『どまだん』だけで快適ですよ」と奥様。「本当にスローハウジングになっちゃったけど、この冬に間に合って良かったです」と笑顔のご主人に、ご案内いただいた長谷川さんも苦笑いです。
N様とプロトハウス事務局との出会いは、私が書いた「スローハウジングで思い通りの家を建てる」でした。本を読んだご夫妻が東京の事務局を訪れていただいたのがスタートです。
気になる電気代についてご質問すると、「最初の月は『どまだん』で使うお湯を一気に作らなければならないので電気代も高かったのですが、翌月からは、リーズナブルになりました」と奥様。
「どまだん」は深夜電力を使って夜の間に安い電気料金で沸かしたお湯を活用するシステムです。このお湯が建物の下のベタ基礎の上(どま)に埋設したパイプに流れ、床下を暖めます。そして暖められた空気が壁に設けた通気層を上へと上っていくのですが、この時に、壁、床、天井の6面が暖められて輻射熱が発生します。さらに「湿気は暖かいところから寒いところに逃げる」という特性を利用して、壁体内に溜まりがちな湿気が室内に追い出されるのです。
「そもそも『どまだん』は『腐らない住宅』をつくることを目的として考えたシステムなんです。だから、室内が暖かくなる六面輻射は意外な効用だったんです」と長谷川さん。「冬だと以前は布団もいっぱいかぶって寝ていたんですが、『どまだん』にしてからは、軽い布団だけでよくなりました。寒くて夜中に目がさめることもないですね」
ご主人は大変ご満足の様子でした。
南面に突き出たダイニングルームは、「どまだん」と明るい自然光のおかげでサンルームのようにポカポカとしています。ですが、ご案内いただいた全室が自然な暖かさで満たされているのです。
それは床暖房の直接的なポカポカ感と違います。手で床や壁に触れても、それは決して暖かくはないのです。そのことを訊くと「壁や床の表面はちょうど21℃くらいになるようにしているんです。それくらいの温度で六面輻射すると、全体的にちょうど住み心地のいい家になります」。このシステムの開発に十数年を要しているだけに、長谷川さんには万全の自信があるようでした。
全体的に温もりある木をうまくデザインに取り入れた、落ち着きのある室内空間の設計も長谷川さんならではです。
「玄関には陶器の照明があるんですけど、それを見たお友だちが素敵ねって言ってくれて、私もたいへん気に入ってるんですよ」
そう言って笑顔になられた奥様は本当に満足そうでした。
(文/桑原あきら)

長谷川順持さんの「どまだんシステム」については適時体感会などを開催する計画だそうです。ご興味のある方はイベントコーナーにて時折チェックをお願いします。


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